リアリティー観 パート2

  前回、キャッシュカードのスキミングで横領された場合は、本人に「取られた」という実感が希薄であると書いた。

  盗まれてもその被害感覚がないのは、物を買う場合、カードで支払うと現金と違い軽率さがつきまとうのと多少近似性がある。ついつい出費がかさむはめになり後で後悔する。

  NHKの受信料を自動引き落としにしていたが、この間の流用不祥事で辞めた会長に1億2千万円もの退職金が支払われるそうで、 ぶち切れして受信料拒否の手続きをした。あるTV対談でその道の関係者が、NHKに文句を言うなら受信料を支払い国民の「義務」を果たしてから発言しなさいと言っていた。 庶民である私たちはNHKとパイプがあるわけでもなく、どこで不満を直訴できるのであろうかと思った。 意思表示は唯一のパイプである資金源を断つのが手っ取り早いはずで、私はそれを実行した。自動引き落としも気をつけていないと支払いの実感が薄れがちになる。

  日歯は連盟費を1万円以上ディスカウントすると公表した。私は日技に以前在籍していたが、今は会費の自動引き落としを凍結し経済制裁している。

  それは無策な方針で退会者が続出しているにもかかわらず、リーダーがまったく責任を放棄していることによる。ある方は会費を払う「義務」の上で発言しなさいと言うが、 これまた一会員になにができるかを自問すれはNHKの受信料拒否と同様のスタンスが賢明に思えた。

  支払う「義務」ばかりが一人歩きする「常識」の罠(わな)に、はまってはいけないと思う。しかし、リーダーが責任を取らないのは、 会費が会員自身のものという意識が希薄化したことによる。これも日本人の「歴史の一部」と認めるのは、甚だ残念なことである。