「卒後2、3年までにやるべきこと」 川島 哲

ゆとりある「歯科技工ライフ」を送るにはどのようにすればよいか、皆さんのお役に立てるように私の歯科技工ライフ32年間の経験をベースに、お話しします。

さて、私どもはどのようなことを目標とする職業なのかを理解していなければなりません。しかしながら歯科技工士は「歯科技工」の学問としての範囲や、「歯科技工」そのものの職業的範囲(業務範囲)を、究明せずにしがちです。
より分かりやすく言うならば、歯科技工士とは…What?(何?) もしくはどこまでが許されるのが歯科技工“業(しごと)”なの?これらのことが明確でないと目標設定(ターゲット)があいまいとなり、モチベーションも起こりません。ただし、むやみに猛進しても成功しません!!
そこで、日本アルプス立山の雷鳥のように、夏には夏らしく、秋には秋の、冬は真っ白な雪に同化する「擬態」「模倣」のごとく、歯科技工たる「補綴」そのものの本質は、まさしく顔貌に同化する「口腔擬態学」「口腔模倣学」そのものであると言えます。

では、卒後なすべき最初のことですが、まずは患者さんが来院する歯科医院に最低でも1年間は就職されることをお勧めします。研修でも、何でも名目は構いません。とにかく患者さんにとっての身近な職業、存在となることが、歯科技工士としてのスタートです。
 患者さんの悩み、苦痛、笑い、それらのことを身近に感じる、この経験こそが歯科技工士としての今後に大いに影響します。「生きた情報」して、患者さんのことを知ることが、あなたの「歯科技工ライフ」を生き生きと豊かなものに変えるのです。

患者さんにとって「ゆとりある補綴ライフ」を生み出すためには、歯科医療を「チームワーク」としてとらえることが不可欠となるため、必然的にあなた自身のポジションが明確となります。そうなればきっと、その後の「歯科技工ライフ」の成功は間違いないと断言します。(このような内容の話を新東京歯科技工学校で10月28日に予定している講演で取り上げるつもりです)