「プロフェッショナル」川島 哲

どうやら歯科技工士のかなりの人たちは弱気のようだ。
 赤字財政、緊縮財政の中にあって、ターゲットにさらされた補綴物は脱健康保険の嵐となり、それ(自費技工)が本流になりつつある。
 保険歯科技工士はやはり歯科医師と保険行政が作り上げた「まぼろし」だったのかもしれない。
 この「まぼろし」も昭和36年から、長く続き過ぎた。制度(国の仕組み)は時に国民やそれにかかわる人間を裏切ることが前提としてあるようだ。
 だから私は保険を選択するところに依拠しない主義だ。 我が国は社会主義国家ではない。資本主義であり自由経済だ。補綴(歯科技工)がアメリカ的実力主義と思えば分かりやすいはずだ。「保険」から「自費」にシフトすることは、全く次元の違うことであり、保険技工担当者たちが自費技工担当者には簡単にシフトは出来ない。
 言い方が極端かもしれないが、ダイハツやスズキが明日からメルセデスベンツを急には作れないのと同じかもしれない。
 補綴に関しては現状、保険だから、自費だからと言って歯科医師の先生方から私は泣き言を聞いたことがない。やはり、歯科界のリーダーたちは大いなる自信が存在するようで頼もしく感じる。
 その点、日本歯科技工士会のリーダーたち(?)、執行部のミスリードは不愉快である。
 政治の本流は一人くらいの新人政治家の抵抗で変わるものでもない。
 専門看護師の一人が「プロフェッショナル」とは、「責任を全うする」ことだと述べた。この言葉を歯科技工士会を退会した人たちは大いに自覚していることは救いである。
 職業を昇華する人のみが味わう「プロ」の世界を”今 ”患者さんに試されている。
 時代は自費技工に対して追い風に違いない。