せめて歯科だけでも    川島 哲

3年以上、本コラムを担当させていただきましたが、そろそろ退け時と思い12月で 筆を置くことにします。長いとマンネリになりますし、読者緒兄も飽きるはずです。 この間のご笑読にはとても感謝しております。同時に日本歯科新聞社の編集部の皆様に感謝します。

警視庁立川署地域課の友野秀和巡査長なる、ストーカー警官が女性を銃殺し、所持した銃で自殺した事件はあまりにもひどい。そんな殺人者の警官に国庫から退職金が1600万円も支払われそうになったのには驚いたが、今は世論を恐れて再検討中。横田めぐみさんの消息すら放棄しているように、個人の人権を国家が守れない、こんな国はそもそも崩壊しているし、法治国家とは決して言えない。
 消えた年金の2億円以上のうち、多くは社保庁職員と市長村の職員の横領(ネコババ)で、今もって”不問”に付かれているとは言葉を失う。コンビニでカレーパン160円を盗んで警察に突き出される者もいると言うのに・・・・・。
 最近、気になるのは市民生活でのモラル低下と言うか、「いさかい」が多いということだ。ウィンカーを出しているのに譲らなかったり、クラクションを鳴らして威嚇したり、その様にはあきれる。大体、「割り込む」との言葉があることがおかしい。アメリカでもあんな「いさかい」は見たことがない。
 進路変更はみんなスムーズに流れ、まるで川の流れのように合流している。日本は単一民族としての甘えで、多民族国家であれば摩擦がすぐに人種差別とリンクするので甘えてはいられないはずだ。地方より都内の方が譲り合うのでスムーズで走りやすいのはせめてもの救いと言える。
 ある時、交差点で止まって左右を確認している私の自転車に、右折して徐行もせずにぶつかってきた小学生がいた。「お互い様と言うことで」と彼は平然と走り去った。駐車場に必ず捨ててある缶コーヒー、家の前に毎日捨ててあるマルボロの吸殻と書き出すときりがない。道路はゴミ箱ではないはずだ。
 こんな時、骨折もしていない朝青龍に捏造診断書を書く医科はともかく、せめて歯科だけは誠実でありたいし、”モラルの嵐”と願いたい。

日本歯科新聞社  2007年9月11日 dentaru LOVE 掲載