デンタルラブ パートU 「金の抗菌作用と都市鉱山」

川島 哲

生ガキの上に金箔が、ちりばめられて頂く感は、なんともいえない至福の時だ。広島の食通達は金の殺菌効果を承知していたかは知らないが、オシャレなことは間違いない。横浜歯研の土田康夫氏によれば、金属オリゴジナミー(OLIGODYNAMIC)効果が銀や金には存在するとのことだ。分析すると、オリゴジナミーは微量元素作用を指し、抗菌性金属として金属自身が抗菌作用を有する。銀、銅、亜鉛、クロムはこの抗菌効果は高い。紀元前から銀食器が用いられていたが、この銀食器の中の水は腐敗しにくい。今年はプラスティック食器をやめて抗菌性金物を用いて食卓を楽しんでは如何だろうか。
 かつての日本は、”黄金の国”ジパングと呼ばれていた。佐渡の金山は良く知るところであるが、残念ながら金鉱石の産出国との認識は今日はまったく無い。金の鉱脈を探す日本人の専門家達も、今日ではアラスカでの探索に狩り出されている。そもそも金は地中のマグマが水蒸気を発する中で、そのエネルギーが金を地上近くへと押し出している。それで、人間が金の恩恵にあずかれるわけで、マグマにとても感謝しなければならない。世界中で金が何処にあるかは多くの人々で探索されたとは思うが、海洋国家の日本は海の中での金は、たとえ存在したとしてもコストが掛かりすぎで掘るのは無理だろう。テキサスのように露天掘りが一番良さそうだ。島国なんだから八丈島や与論島などから産出できたら最高だと夢見ているが、現実はそんなには甘くない。やはり、役目が不要になった携帯やパソコン等の”都市鉱山”たるリサイクル化がこの国には合ってるようだ。輸入した金鉱石を精錬するよりも、こちらの方が沢山の金を回収できて、精錬コストも安く済む。国民意識を高めてリサイクルを日本文化の1ページとしたい。ただし、前段の話の食用金箔のリサイクル化は無いとする。

アサヒプリテック株式会社 貴金属事業部  2009年2月1日 掲載