騒々しい高校生 ゴミ拾いに驚く

会社員 今岡 久美 福岡市(54歳)

福岡市内の勤め先から帰宅する時、超満員のJR鹿児島線からローカル線に乗り継ぐとほっとする。座れるからだ。3駅も過ぎれば乗客は減り、差し向かいで4人掛けの席が私の専有状態となる。終着駅まで2駅の間、静かな車内でゆったり1日を振り返るのが日課だ。
 ところで、先日は、その静けさが破られた。後部座席の高校生数人が大声で話し、うるさいくらい騒ぐ。
 「困ったものだ」と苦々しく思っていたら、終着駅に着いた途端、高校生たちは意外な行動に出た。
 2両編成の車内をめいめいに駆け回ったかと思うと、空き缶やペットボトル、空き袋などを手に再集結したのだ。ごみ拾いだった。
 改札口横のごみ箱につるされたポリ袋に拾ったごみを投げ入れる手つきは慣れたもの。駅員さんと笑顔であいさつを交わす姿がさわやかで印象的だった。
 高校生たちの騒々しさに不快な思いを抱いていただけに、予想もしない善行に感心した。そして、車内マナーを守ってくれたら善行がもっと光るのに、と惜しい気がしたのだ。」

讀賣新聞 2007年12月11日 掲載