おんぶ申し出た優しい青年

主婦 村岡 洋子 80歳 (東京都東村山市)

 私は腰やひざが悪く、つえを使っています。外出する時、たまに電車を利用しますが、最寄り駅にはエレベーターやエスカレーターがなく、階段の上り下りに苦労しています。 ある日、やっとのことで駅の階段を上り、さて今度は下りる番と一息ついていたところ、突然、見知らぬ青年が笑顔で近づいて来ました。「おぶってあげましょうか」。私は驚き、こんな申し出は初めてのことで「大丈夫です。ありがとうございます」とお礼を言うのが精いっぱいでした。
 「今時の若者は」ととかく批判されがちですが、こんなに心優しい若者がいることに感動し、心が温かくなりました。見知らぬ青年の幸多きことを願っています。 

讀賣新聞 2008年5月13日 掲載