息子の婚約者 実家に不安

埼玉・C子

60歳代母親。30歳代の長男は社員寮に住んでおり、ほとんど顔を合わせません。親の了解を得ないまま同年齢の女性と結婚話を進めておりました。詳しい実情がわかったのは、親同士で会った後のことでした。女性の家は不景気で自営業をやめ、借家住まいをしているそうです。大事な結婚話なのに、内密で進めるかのような様子が心配です。
 彼女は早く子どもが欲しいと言っています。結婚後は昼間アルバイト程度はするが、フルタイムでは働かないとか。息子の収入だけで暮らしていけるからでしょう。ただし、相手の家に借金があるかどうかについて私どもでは調べることが出来ませんでした。借金があれば、将来息子の肩にかかってくるかもしれません。今後の生活が懸念され、私どもは賛成できません。
 息子はその後、実家に全く寄りつかなくなりました。経済的な不安を抱えては幸せな家庭を望めないことを理解してほしいのですが・・・・・。

土肥 幸代 (弁護士)

子どもの結婚は、親にとってうれしい反面さびしいもの。いろいろ不満を言いたい気持ちもわからないではありません。
 でも、結婚する相手は娘さんで、親ではないのです。重要なのは、その娘さんの人柄で、息子さんがその方と仲良く家庭を築けるかどうかです。親の生活や経済力を問題にするのは、筋違いというものでしょう。
 仮に、相手の親が借金をかかえていても、娘さんが保証人になっていない限り、結婚後の息子さん夫婦の肩に返済責任がかかることはありません。相手の親の金銭問題にかかわらないようにすれば、そんなに心配する必要はないと思われます。
 また、親の了解を得ずに話しをすすめたのが気に入らないようですが、これも、本人の意思次第で、30歳代の分別のある二人が巡り合い、生涯を共にしようと決めたことですから、よいではありませんか。
 息子さんは、収入もあり、相手の方と二人で生活設計もしっかり立てている様子。伴侶を選んだ息子さんの目を信じて、祝福してあげてほしいと思います。

讀賣新聞 2009年1月31日 掲載