悪事は続かない

会社員 竹内 祐司 46 (愛知県刈谷市)

かつて勤めていたドラッグストアーはスーパー内にあり、同じくテナントだったお好み焼き屋の店長と仲良くなった。
 ある日、通りがかった私に店長が「焼きそば4人分を、4玉から3玉にした。そのくらいの差に客は気づかない」と話し、「秘密だよ」とウインクした。いたずらっぽさを装ったのだろうが、何だか腹が立った。
 私は黙っていたけれど、気付く人は気付く。パートのおばさんは「最近、焼きそばの量が減ったような気がする」と話すようになり、数週間後にその店はつぶれてしまった。やはり悪いことはできないものだ。

讀賣新聞 2009年3月29日 掲載