PSDが15周年記念大会
聴覚障害者用の最新システム導入

患者が本当に喜ぶ人工臓器としての義歯作りを目指すPSD(日本補綴構造設計士協会・川島哲理事長)は、設立15周年を記念した第11回学術大会を6月28日、東京都中央区の八重洲富士屋ホテルで開いた。
 講演の前にあいさつした川島理事長は、講演者や講演内容について紹介、説明した後、「聴覚障害を持つ会員が手話だけでは充分に伝わらない講演内容を健常者と同様に理解できるよう同時通訳システムを取り入れた」と話した。
 同システムは筑波大学付属聴覚特別支援学校高等部専攻科歯科技工士科が授業に使用しているもので、同校の教職員ら10人が操作にあたった。
 講演では、福島県開業歯科医の松本勝利氏が「安定する局部床義歯と吸着する総義歯作製のための基礎知識と実践応用方法」と題し、噛める義歯作りのための、印象・咬合採得、人工歯配列ポジション、咬合器付着時の注意点などについて解説。
 松本氏は歯内療法、外科処置、保存治療、補綴治療などは歯科医療における最終治療目標の咬合再構築の事前治療といっても過言ではないと指摘、「義歯がうまくいくか、いかないかは咬合で決まる」と訴えた。
 東北歯科技工専門学校講師の八巻賢一氏は、「歯科技工として歩む道」で話し、全国の歯科技工士学校が入学者の定員割れを起こしている現状や歯科技工士の労働環境等を説明、「10年後に夢のある業界とするためには今何ができるかを考え、前向きに取り組んでいくことが大切」と訴えた。
 また、都内の歯科技工所長の小暮勝之氏は、「私の考えたキャストデンチャーの合理的製作法」と題して、ランドマークを失った下顎ケースのバイトリムを効果的に活用し、なおかつ時間と材料費を抑えたK・R法を紹介した。
 川島理事長は、新シリコーンを使ったシンプルキャストパーシャルとフルデンチャーの「超らくらく製作法」を公開した。


日本歯科新聞 2009年7月7日 掲載