女子高生 集団行動が苦手

(東京・I子)

16歳の女子高校生。学校へ行くのがとてもつらいです。集団行動が苦手で、社交的ではないので、親しい友達が少ないです。もっとみんなと仲良くなりたいと思っていますが、うまく話せません。
 私は人と話す時、相手の顔色ばかり気にします。嫌われたくないので、話を合わせてしまいます。こんな自分がとても嫌で、前向きな気持ちになれません。もっと自分を主張できるようになりたい。
 親にはあまり心配させたくないので、学校生活について話したことはほとんどないです。周りが楽しそうに騒いで高校生活を楽しんでいるのを見ていると、うらやましくて、胸が苦しくなります。この先、こんな高校生活が続くのは耐えられません。ご助言お願いします。

野村 総一郎(精神科医)

青年期に、いや、ある程度年をとってからでも、あなたと同じ悩みで苦しんでいる人はものすごく多いですよ。私の見るところ、現代社会には「明るく元気に!」という姿勢が過度に強調される傾向があって、内向的な人が多少無理を強いられているという側面があります。本当は、性格はそれぞれの持ち味を生かせば良いのですがね。
 あなたは自分を主張し、楽しく騒がねばという思いが強すぎて、かえって暗くなっている。うまく話せないから皆と仲良くなれない、焦りがある。しかし、これを解決するためには自分の性格を変えねばならないと思っても、空回りするばかりではないでしょうか。 性格は変えるより、その強みを生かそうとする方が大事なのです。あなたは相手の顔色を見て、相手に合わせる。これは確かに苦しいけど、それこそがあなたの強さかもしれない。むしろこれを徹底して、相手の話をよーく聴き、誠実さで勝負してみては?内向的な人は地味ですが、相手を傷つけないことで信頼を勝ちえ、ゆっくり存在感が出てくるもの。おとなしく社交的でない素のあなたで十分なんです。大切なのは今のあなたを生かしたままの粘りだと私は思います。

讀賣新聞 2009年8月1日 掲載