贈り物を強要する義父

(静岡・K子)

30歳代主婦。夫の父は、人間の価値を「贈り物をしてくれるかどうか」で判断します。私は、誕生日などに合わせた形式的なプレゼント交換はしない主義。それより、たまに温かい言葉を掛け合ったりすることの方が良いことだと考えます。
 義父は、贈り物を強要するくせに、私たち夫婦には何もくれません。「贈り物をめったにしない」という事実だけで私の人間性を判断しようとするのが不愉快です。義父が入院した時には庭の手入れをしたし、私の実家でとれた農作物をたまにあげています。これでどこが不満なのか、わかりません。
 夫は「悪い嫁と思われるのでもっと贈り物をしてくれ」と懇願します。でも実は「嫁のしつけがなっとらん」と親にしかられるのが嫌なのでは。夫にそう言ったら「お前を守りきる自身がない。慰謝料を支払うから別れてくれ」とまで言うのです。そんな夫にも憤りを感じます。

高橋 秀実 (作家)

ご主人のお父さんがプレゼントを強要するとのことですが、あなたも自分の主義を強要しているように思えます。それに「形式的なプレゼント交換はしない主義」ならば、そこに心をこめればよいわけで、あなたが一体、何を貫こうとしているのか、よくわかりません。 プレゼントで大切なのは中身ではなく、リボンだと私は思います。モノにリボンをつけて手渡す。こうすることで、日頃のややこしい人間関係も「贈るー贈られる」という関係にすっきりと一元化される。誕生日だったら、あなたは「あめでとうございます」と言えるし、お父さんも、「ありがとう」と応えられる。形式から気持ちが生まれることもあるのです。もしかすると、お父さんはあなたに感謝する機会が欲しいのかもしれませんし・・・・・。
 プレゼントの中身については、ご主人に相談されたらいかがでしょうか。万が一「自分で考えてくれ」と言われても、その時はご主人にリボンをつけて贈り返し、慰謝料を受け取るという方法もありますので、どうか深刻にならず、笑顔で話し合ってください。

讀賣新聞 2009年8月13日 掲載