娘の義父母 幸せが鼻につく

(千葉・R美)

一人暮らしの40代女性。2年前夫に先立たれ、母も老人ホームへ入所しました。
 娘は昨年結婚。相手の実家近くに住み、うまくやっているようです。ところが妙な話ですが、私は相手の実家の話を聞くと穏やかではいられなくなるのです。
 実家近くには娘の義姉の家族も住み、誕生日や運動会など行事のたびに義理の両親のもとで、演出の凝ったパーティーをするそうです。家族と一緒にいることだけが幸せとは思いません。一緒に過ごした時間で絆の強さが決まるとも思っていません。ですが、娘の義理の両親の極端な幸せぶりが鼻について仕方がありません。
 悪い人たちではないのです。娘はよくしてもらっていると喜び、「自分もみんなを幸せにしたい」と言います。でも娘が何もしなくても幸せな人たちなのです。それ以上幸せになることはないだろうと思ってしまいます。どうしたら私は穏やかな気持ちになれるのでしょうか。

久田 恵 (作家)

結婚された娘さんが、相手の実家の人たちとにぎやかに暮らしているのを見ると、心穏やかならざる気分になってしまうのですね。
 自分だけが取り残されているようで心が和めないのでしょうか。夫を亡くされて2年、あなたの心がまだ癒えていないのだと思います。私も、子どもが自立し、親を亡くし、一人暮らしでいるので、お気持ちがわかります。頭でわかってもなかなか心が付いていかないのですよね。
 でも、そういう自分の心の状況に気づいてさえいれば、自然とこれはこれでよし、に至ると思います。
 そもそも、娘さんの義理の両親が極端に幸せかどうかわかりませんよ。親の幸せに付き合うまわりは、内心大変かもしれませんし、一人で自立して暮らしているあなたをすてきだと思う人も少なくないと思います。
 人の得ているもの、得ていないもの、それぞれです。今、あなたの得ている一人の自由さ、気軽さを存分に生かし、人生を新たに展開させていきましょうよ。幸せにはいろんな形があるのですから、自分に一番似合った幸せを目指せばいいのではないでしょうか。

讀賣新聞 2010年1月25日 掲載