独身息子 不規則な生活心配

(愛媛・S子)

60代女性。30代前半の息子のことで相談です。息子は高校生の時から他県で寮生活をしていました。その後、専門学校を経て美容師になり、もう10年以上たちました。都会で一人暮らしをしています。
 美容師の生活はとても不規則です。昼食は何時になるかわかりません。勤務後も技術指導などがあり、帰宅するのはいつも午後11時ごろ。夕食はそれからだそうです。食べるものはおそらく弁当や外食でしょう。
 私にできることは、栄養補助食品を送ること。たまに送金して、おいしいものを好きなだけ食べてもらうこと。神仏に祈ること。
 「別に息子が入院しているわけでもないのだから」と自分に言い聞かせ、心を落ち着かせていますが、このような生活を続ければいつかは健康を害するのではないかと、心配でたまりません。
 結婚願望はないようです。また、今勤めている店もやめる気はないようです。愚痴も弱音も吐きません。このまま見守るしかないのでしょうか。

出久根 達郎(作家)

察するに、あなたの不安は、息子さんが独身を通していることにあるのでしょう。早く結婚してほしい、息子さんの健康管理をし、規則正しい生活を共にしてくれる良きパートナーを、願望なさっておられるのでしょう。
 結婚だけは、息子さんの意向を聞いてみないとわかりませんが、ただいまはその気がないとすると、仕事が楽しくて仕方がないのでしょう。この年頃は皆そうですよ。仕事に意欲がある者は、将来の生活設計も、おそらく、すでにきちんとできているはず、やきもきすることはないと思います。当然、食生活だって考えて、無理しないよう心がけているのではないでしょうか。
 親御さんの役は、しばらく温かく見守ることだと思います。時々は訪ねて、生活の場を点検し、適切なアドバイスをする。手紙で気遣ったり、電話で近況を聞いたり。ごく当たり前に、しつこくなくフォローする。見守っているという姿勢が息子さんに伝われば、息子さんの励みになります。


讀賣新聞 2010年7月18日 掲載