看護師 広く医療行為
役割拡大 医師も肯定的

動脈からの採血や睡眠薬の臨時処方など原則医師が行うとされる医療行為が看護師によって広く行われ、医師、看護師とも実施を肯定的に受け止めていることが、厚生労働省研究班(主任研究者=前原正明・防衛医大教授)の実態調査でわかった。27日開かれた同省の「チーム医療推進会議」作業部会で報告された。医療行為の一部を看護師が担う「特定看護師(仮称)」創設に向けた検討作業の一環で、導入に向けた議論に拍車がかかりそうだ。
厚生省研究班が実態調査
医療行為は原則医師しか行えないが、看護師の業務である「診療の補助」との線引きがあいまいな部分も多い。調査は7月〜9月、全国の病院や診療所、訪問看護ステーションなどの看護師や医師ら計約4万8000人にアンケートし、8104人から有効回答を得た。203項目の検査や処置などについて、医師の指導の下で看護師が現在実施しているか、今後実施するのは可能かを尋ねた。
 その結果、動脈からの採血、解熱剤や鎮痛剤の臨時的な処方、静脈の確保と輪液剤の投与、心肺停止患者の気道確保など21項目について、看護師または医師と看護師とも、過半数が「現在看護師が実施している」と回答した。これらについては、医師、看護師ともに多くが「今後看護師の実施が可能」と考え、実施に肯定的な見方を示した。
 また現在は実施率が過半数に満たない感染症検査、予防接種なども、医師、看護師ともに7、8割が「今後実施可能」とした。
 特定看護師は、専門教育を受けた看護師が、医師の指導の下で従来の看護業務より高度な医療業務を行えるようにする制度。厚生省の検討会が3月、創設を打ち出した。同会議は、看護師の役割をどこまで拡大するべきか、年内にも具体的な提言をまとめる。

夕刊讀賣新聞 2010年9月27日 掲載