低炭酸化物ダイエットご用心
 心筋梗塞、脳卒中の危険

炭水化物を制限する食事を長期間続けると、心筋梗塞や脳卒中になる危険性が高まるとの研究を、ハーバード大などのグループが英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に発表した。炭水化物を減らすダイエットが日本でも広まっているが、、慎重に取り組む必要がありそうだ。

 同研究グループ1991〜92年、スウェーデンの30〜49歳の女性4万3396人の食生活を調査し、その後平均約16年間、心筋梗塞や脳卒中などの発症を追跡調査した。
 1270例の発症例を、炭水化物とたんぱく質の摂取量によって10段階に分けて分析したところ、炭水化物の摂取量が1段階減り、タンパク質の摂取量が1段階増えるごとに、それぞれ発症の危険が4%ずつ増えた。炭水化物の割合が低くタンパク質の割合が高いグループでは、危険性が最大1,6倍高まった。
 同誌に掲載された論評では、低炭水化物の食事は、食物繊維やビタミン、ミネラルを減らすとともに、高たんぱく質だとコレステロール、飽和脂肪酸などが増え、危険性が高まるのは不思議ではないとしている。
 国立国際医療研究センター(東京)の野田光彦糖尿病研究連携部長は「低炭水化物の食事の体重減少効果は、信頼できる研究もいくつか発表されているが、長期的な健康影響についてあまり検証されておらず、注目すべき研究だ。日本人でも、健康への長期影響を検証することが必要だ」と話している。


讀賣新聞 2012年7月7日 掲載