補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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たっちゃんの関係法規
  その@ 歯科技工士の資格制度

内藤 達郎

歯科技工物の海外委託に関して、歯科技工士有志が提起した訴訟は東京高裁で「請求棄却」の敗訴になった。現在、最高裁に判断が委ねられている。その判決は歯科技工士という職業の将来を左右する可能性が強い。そこでこのシリーズでは国の主張と原告との対立点を検証し、敗訴になった地裁判決から見えてくるもの、さらに「歯科技工士法」でいう資格制度とは何かを考えてみたい。
  @国側は「歯科技工士法上,海外での補てつ物等の作成も含め,歯科医師の行う歯科技工を制限するような明文の定めはない・・・」としている。
   確かに歯科医師の行う歯科技工行為は2条但し書きに明文化されている。それは自ら診療中の患者のために行うという緊急避難的な歯科技工に限定されているのが現実であり、それ以外の他院の患者の歯科技工を行う場合は、歯科医師といえども歯科技工士法に抵触するのは当然である。
  A国側は「歯科医師が,国外で作成された補てつ物等を輸入して患者に提供する場合は,歯科技工士法上は,歯科医師自らが歯科技工を行う場合に属する問題であって・・・・」。としている。(法第2条 歯科技工とは特定人に対する歯科医療の用に供する補綴物、充填物、矯正装置を作成し、修理し、または加工することをいう。但し歯科医師がその診療中の患者のために自ら行う行為を除く)
  海外での補てつ物等の作成に関しては明文の定めはないものの、歯科医師の行う歯科技工の範疇であるはずもなく、委託技工としてもふさわしいものではない。なぜならば、歯科医師は歯科技工士法に従い指示書をもとに有資格者(歯科技工士)との個別具体的な請負契約を締結するという当該法の趣旨が優先するからである。
  次回は「歯科技工士法」の柱の一つである業務独占について考えてみる。
 

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