補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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たっちゃんの関係法規
  そのA 業務独占資格

内藤 達郎

国側は「社会政策上の観点から,国内の歯科技工士に対し,その業務の独占的地位を志向するものでもないし,歯科医師の行う歯科技工の業務を制限することを志向したものということもできない・・・」また「歯科技工士法は,わが国で歯科技工を業として携わる場合の取扱いを定めたものにすぎず,少なくとも,法定資格たる歯科技工士に対し,歯科技工に関する独占的かつ排他的な経済的利益ないし地位を保障するものではない」としている。
 そもそも業務独占資格とは、特定の業務に際して特定の資格を取得している者のみが従事可能で、資格がなければその業務を行うことが禁止されていることをいう。歯科技工士国家資格はまさにこれに当たり、7対3の大臣告示も経済的利益を志向している。
また、2条但し書きに歯科医師の技工行為を認めていて、それを共有しているとしても、歯科技工士の業務独占資格が揺らぐものではない。当然ながらこれは国家資格に必要な素養と技術を習得し、進んで歯科医療の質の向上に寄与することを目的としている。歯科技工士の真の市民権はこの業務独占から生まれるものである。
歯科医師に与えられた歯科医業に付加的に与えられている歯科技工業務であるが、歯科医師といえども専門的に習熟した歯科技工士の技術の枠組みから逸脱することは許されず、その歯科技工行為内容は医業倫理に基づくものでおのずと制限される。
 以下は地裁判決の要旨の一部からの考察である。
「歯科技工の業務の主体を歯科医師及び歯科技工士に限定する業務独占の規制を設けているが, これは, 歯科医療を受ける国民の健康を確保するため, 一般的公益としての公衆衛生の保持を目的とするものであって, 個々の歯科技工士に対し, その個別的利益として何らかの法律上の利益を認めているものではなく・・・」 と述べている。規制という概念の中ではあるが公衆衛生の保持を目的として、歯科技工士の業務独占を認めている。これは個別的利益より優先する定義としたい。 次回はこの裁判の最大の争点である「法律上の争訟」について考えます。
 

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