補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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たっちゃんの関係法規
  そのS 「大日本歯科技工師会と日本歯科技工所連盟」

内藤 達郎
(PSD)日本補綴構造設計士協会 相談役(法律)

歯科技工(士)法成立には「大日本歯科技工師会」の存在が大きく関わったと思われる。1939(昭和14)年ごろ西日本を中心に組織された大日本歯科技工師会(花桐岩吉主宰)は、歯科医師法(国民医療法)違反事件の判決に自己流の解釈を加えて、会員による対面行為による事件が続出した。結果的にこの一連の事案のせめぎ合いが歯科技工業の肯定論に大きな影響を与えることになった。しかしそれは恣意的で、いびつな形を強要するものであった。

 日本歯科技工士会の前身になる日本歯科技工所連盟は1943(昭和18)年発足している。主宰者の寺元武士は、「歯科技工とは歯科医療の一部であり、歯科補綴物の製作過程をいう。歯科医師と歯科技工所とは不可分の関係であり、この連盟は統制機関であり、互助機関であり、指導機関であり、また研究機関であらねばならぬ」と述べている。そして次のような誓言を行なっている。
1. われらは、歯科技工を職業とし一意国家目的に即応す。
2. われらは、歯科技工はい歯科医療の一分野たる根本義を堅持す。
3. われらは、歯科医師会の指導下に技術の練磨に専念す。
4. われらは、日本精神の保持に基づき、高き知性と徳性の向上をいたす。
5. われらは、全国会員と有機的に一体となり、互助発展に協力する。
と現在の倫理綱領(日本歯科技工士会)より、よほど分かりやすい。この職域団体が全国組織の将来像として「社団法人」ではなく「協同組合化」を目指しておれば、自立性の面から違っていたかもしれない。現在、業界が抱えている自己矛盾の芽がここにある。

 しかし、西日本を中心に活動していた日本歯科技工師会(花桐会)との確執のなかで、日本歯科技工所連盟は厚生大臣に次のような陳情書を提出している。
・ 歯科技工師および歯科技工所の社会的必然性
・ 歯科医業における技工師および技工所の役割の重大性
・ 技工所問題に対する歯科医師の意識改革
などである。このように歯科技工師の身分の法制化を強く主張したものになっている。 

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