補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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たっちゃんの関係法規
  その25 「歯科技工とは何か」

内藤 達郎
(PSD)日本補綴構造設計士協会 相談役(法律)
  広島の原爆慰霊碑

歯科技工士法第2条1項には「この法律において、歯科技工とは、特定人に対する歯科医療の用に供する補てつ 物、充てん物又は矯正装置を作成し、修理し、又は加工することをいう。ただし、歯科医師(歯科医業を行うことができる医師を含む。以下同じ。)がその診療中の患者のために自ら行う行為を除く」とある。

 これは定義規定といわれるもので、歯科技工を定義しその許容範囲を限定している。つまり特定の患者のための歯科技工物製作過程において、手を加える行為のみを歯科技工と定義し、人工歯製造行為や教材用(見本)の模型製作行為などは歯科技工の概念ら除かれている。また、ただし書きによって歯科医業を行なう歯科医師(医師)が行なう歯科技工行為も、この法律でいう歯科技工の概念には入らない。つまり、歯科診療行為の一環として行われる歯科技工行為は本法による規制は受けないのである。この法律の脆弱さの一因はここにある。海外発注問題で国側は本法がバックボーンになり得ないと主張している所以でもある。この瑕疵(かし=間違い)を裁判で糾弾しているのである。

 2項には「この法律において、歯科技工士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、歯科技工を業とする者をいう」とある。(改正平成11年法律160)
 歯科技工士を定義すれば、厚生労働大臣の免許を有する者ということになる。そのためには一定の経験と試験合格が前提になる。この条項が「身分(資格)法」としての側面である。もう一つの要素は、歯科技工を業とすることができる者という「独占業務規定」である。「業とする」とは、報酬による金銭授受は関係なく反復継続する意思で行なう歯科技工行為をいう。

 3項には、「この法律において、歯科技工所とは、歯科医師又は歯科技工士が業として歯科技工を行う場所をいう。ただし、病院又は診療所内の場所であつて、当該病院又は診療所において診療中の患者以外の者のための歯科技工が行われないものを除く」とある。
 業務(施設)法の側面を有する、この「歯科技工所」の定義と規制については次回に譲ります。 

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