補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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たっちゃんの関係法規
  その36 「補てつ物の取り扱いに関する見解 1」  

内藤 達郎
(PSD)日本補綴構造設計士協会 相談役(法律)

 歯科医療の用に供する補てつ物(入れ歯等歯科技工物)等は、長期間口のなかに直接装着される人工臓器であり、非常に高い安全性が求められてきました。そのためこれまで国内では、歯科技工士法や薬事法などにより、製作者を歯科医師または歯科医師の指示に従って歯科技工士の有資格者に厳しく限定し、技工所の施設基準や使用される金属・材料のなども厳しく規定され安全性が保たれてきました。
 しかし近年、中国など国外で作成された歯科医療用補てつ物等が急増しており、これらは製作者の資格が不明であったり、使用金属材料もチェックされないままになっております。一方、輸入ギョウザの薬物混入、歯磨き粉や玩具からの有害塗料検出など健康被害の実例が相次ぎ、安全に対する国民的な関心が非常に高まっております。
 こうした事態に対し、国は、「国外で作成された歯科医療用補てつ物を患者に供する場合は、歯科医師が十分な情報提供を行い、患者の同意が必要」(平成17年9月8日・厚労省通達)との指示をしていますが、事実上業者の自主規制に任されている状態であり、安全性の保障が十分とはいえません。
(後段につづく)

平成22 年2 月6 日  青森県保険医協会長 大 竹 進  歯科部長 成 田 博 之

保険医協会によるこのような見解は、補てつ物に直接たずさわる歯科医師にとって至極当然であろう。さらにコウ・デンタル・スタッフの歯科技工士の主張をも代弁している。
 理不尽な最高裁判決に対して、敢えてここで歯科技工士法18条を俎上に上げたい。
「歯科医師又は歯科技工士は、厚労省令で定める事項を記載した歯科医師の指示書によらなければ、業として歯科技工を行なってはならない」と規定している。その指示書の記載事項は、法第22条において「1.設計 2.作成方法 3.使用材料 4.発行年月日 5.歯科医師の住所氏名 6.当該指示書による歯科技工が行なわれる場所が歯科技工所であるときは、その名称」となっている。その記載事項にある「歯科技工所」は、法第21条に「歯科技工所を開設した者は、開設後10日以内に解説場所、管理者の氏名その他厚労省令で定める事項を歯科技工所の所在地の都道府県知事に届けなければならない」と規定されている。
 このことから、「業として行うべき歯科技工所」は、日本のいずれかの都道府県に所在することが前提となる。また、歯科技工が複数の歯科技工所に及ぶ場合は、それぞれの歯科技工所が歯科医師からの「歯科技工指示書」を受け、保存することが義務づけられている。歯科技工所名の記載のない「歯科技工指示書」による歯科技工は、たとえ半製品や中間製作物であっても、歯科技工物の作製工程の一部における作製、修理又は加工であれば法令違反となり、行政処分や科料の対象となると考える。

呉市音戸のラセン橋

内藤達郎撮影

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