補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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たっちゃんの関係法規
  その43 「医療における規制緩和」

内藤 達郎
(PSD)日本補綴構造設計士協会 相談役(法律)

公的規制は一般には、経済的規制と社会的規制に分類される。経済的規制とは、市場の自由な働きに委ねておいたのでは、財・サービスの適切な供給や望ましい価格水準が確保されないおそれがある場合に、産業の健全な発展と消費者の利益をはかることを目的とした規制である。その経済学的根拠は、規模の利益(スケールメリツト)が存在することによる不利益の回避と、自然独占(電力・ガスなどの独占で効率的な場合)の存在を認めることである。

 医療に関する社会的規制は、医療機関の自由選択(フリーアクセス)の確保とともに、医療保険制度の充実によって、国民一人一人が平等に質の高い医療を受けられるようにするために存在する。そのための厚生労働省が定める診療報酬(公定価格)などがあり、保険と自費とのミックスである混合診療も原則禁止となっている。

 病院の開設等に関する規制としては、医療法により、二次医療圏ごとに必要病床数が定められ、それを超える場合、原則的に許可されない。また、医療法は病床数制限そのものには強制力を持たないが、その場合、保険医療機関の指定を受けられない。保険診療不可とは、事実上、病院不可と同じである。さらに、医療の非営利原則によって、株式会社の参入制限や医療法人に関する制限がある。2003年2月に、構造改革特区においては自由診療に限って株式会社の経営参入が認められた。また、医療従事者に対する免許制度もこの社会的規制に入る。

 これらの規制は、国民皆保険制度に代表される公平性、相互扶助などを満たすための条件として必要であった。しかし、現在は少子高齢化や制度の持つ非効率性などの理由により、財政は危機的状況になってきた。そのために医療における規制は見直す必要に迫られている。

秋の広島平和公園

内藤達郎撮影

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