補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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たっちゃんの関係法規
  その47 「介護職の医療行為 (1)」   

内藤 達郎
(PSD)日本補綴構造設計士協会 相談役(法律)

「社会福祉士及び介護福祉士法」の一部が改正され平成24年の4月1日から新しい制度が施行される。痰の吸引や経管栄養の一部の医療行為が一定の条件のもとで、介護職員等でも実施できるようになった。現在は実質的違法性阻却論により容認されている状況だが平成24年の4月からは法制度のもとで実施できるようになった。
 医師や歯科医師、看護師などの免許を持たない者が医療行為を行うことは、医師法や歯科医師法、保健師助産師看護師法などで禁止されている。しかし、注射という明らかな医療行為ではないにしろ、介護現場におけるホームヘルパーの医療行為は常態化しているようだ。介護職員を対象に医療行為を行ったかどうかの調査によると、介護職の99.5%が何らかの医療行為を実施した経験があると答えている。
 医療行為として挙げた項目は、湿布薬を貼る、軟膏を塗る、目薬をさす、巻き爪や爪白癬の爪を切る、 褥瘡部のガーゼ交換、坐薬、血圧測定から判断する、浣腸、摘便、痰の吸引、酸素吸入の準備・管理 点滴の抜針、人工肛門の管理、インシュリン注射、導尿、利用者の口に直接薬を入れる、などなどである。 介護職のほとんどが何らかの医療行為に携わっているのが現状なのだ。その理由はホームヘルパーと施設の介護職員では少し違うようだ。ホームヘルパーの場合は、「利用者からの依頼」、「家族からの依頼」、「利用者が独居」という理由が多い。一方、施設の介護職員の場合は、「看護職からの指示」、「自主的に行った」、「利用者からの依頼」の順に多い。
 要介護者が在宅で介護保険のサービスを利用する場合は、ケアマネジャーが作成したケアプランに基づいて訪問介護などのサービスが提供されることになっている。利用者の希望や心身の状態などに応じて、必要な介護サービスの内容や量などが決められ、それに基づいてホームヘルパーは排泄介助や食事介助、生活援助などの訪問介護サービスを提供する。
 だが、利用者や家族の中には、医療行為であるという認識がないまま、現場でホームヘルパーに浣腸などを依頼したり、「家族がしているのだから、ヘルパーにも頼める」と勘違いして、医療行為の一部を依頼する場合も少なくない。
 また、医師や看護師も「この程度なら任せても大丈夫」と考え、ホームヘルパーに医療行為を依頼する例もある。依頼を受けたホームヘルパー側も、安易に医療行為を行ってしまっているのが実態のようだ。

マツダスタジアム

内藤達郎撮影

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