補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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たっちゃんの関係法規
  その50 「原子力基本法改正の意味」  

内藤 達郎
(PSD)日本補綴構造設計士協会 相談役(法律)

我が国における原子力利用の憲法ともいうべきものとして、原子力基本法がある。この法律は、原子力の研究、開発及び利用を推進することによって、将来におけるエネルギー資源を確保し、学術の進歩と産業の振興とを図ることによって、人類社会の福祉と国民生活の水準向上とに寄与することを目的として、昭和30年(1955)に制定された。

 この法律によると、我が国における原子力開発利用の基本方針として、原子力利用は、平和の目的に限定されており、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行い、その成果を公開することとしており(これを原子力平和利用三原則ともいう。)、さらに、進んで国際協力に資することが定められている。また、この法律は原子力利用の推進を図るとともに、その利用によって生ずるおそれのある放射線障害を防止し、公共の安全を確保することについても規定している。

 この法律に基づき、ウラン、プルトニウム、トリウム及び原子炉等に対する規制のために、「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」(一般には、「原子炉等規制法」として知られている。)が、また、放射性同位元素(ウラン、プルトニウム及びトリウムを除く)及び放射線発生装置に対する規制のために、「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」(一般には、「放射線障害防止法」として知られている。)が、それぞれ昭和32年(1957)に制定された。

 その原子力基本法がこの度改正され、「原子力の軍事使用」ではないかと議論されている。核爆弾の製造に必要な技術もプルトニウムも保有している日本は「いつでも核兵器を作れる潜在的な核保有国」であり、今回の法改正は国際情勢に応じて法の解釈を変えられる、つまり「軍事利用の可能性を法に明示した」との見解を示した。

 日本の武装化の動きは昨年末に「武器の輸出3原則」を緩和したことに始まり、今回の原子力基本法の改正はその延長戦上にあると指摘。宇宙開発技術の防衛利用への参加を可能にしたと取れる改正宇宙航空研究開発機構法の成立なども問題視し、日本で再武装化の動きが活発化しているという見方もできる。

江田島旧海軍兵学校

内藤達郎撮影

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