補綴構造設計士・歯科技工士川島 哲の世界
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第13回福島県歯学術発表会開催される

川島 哲氏による特別講演

学術委員 佐藤 進
川島 哲

 8月31日(日)午前10時から「奥羽大学・第2講義棟」において134人の出席で開催された。
  松本勝利県歯理事司会のもと、金子振県歯会長の主催者あいさつの後、橋本達郎県歯科技工士会会長、
 菅野洋子県歯科衛生士会会長のあいさつがあった。続いて、発表が行われた。
 始めに、T群(演題1〜4)が中村文彦県歯学術委員を座長、武藤利子福島県歯科衛生士会学術理事を副座長に、講演が進められた。
 続いて、U群(演題5〜7)を北見武広座長(県歯学術委員)が、昼食を挟んでV群(演題8〜11)を小笠原尚史座長(県歯学術委員)、渡辺一雄副座長(福島県歯科技工士会学術委員長)により進められた。
 昼食時には、DVDによる平成20年度日歯生涯研修セミナー「下顎総義歯の吸着」(東京都調布市開業、阿部二郎先生)が上映された。
 最後に『構造設計されたバイオキャスト・デンチャーの「実力」』と題し日本補綴構造設計士協会理事長・川島セミナー代表川島 哲先生の特別講演があった。  この講演は、歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士とのコラボレーションを意図して企画されたこともあり技術的な面だけにとどまらず、日本の歯科界全体の問題点にまで踏み込んだ内容だった。
 バイオキャスト・デンチャーの特徴は、技工士と歯科医師が局部床義歯の設計に積極的にかかわり、基本設計・構造設計を経て、白金加金合金を使用しフレキシブルな大連結子を用いる所にある。
 また、講師のレストに対する考えは、咬合力を残存歯に歯牙負担させるために設けるのを主目的とするのではなく、欠損部における咬合力を残存歯牙の歯根膜センサーに伝達する装置と捉えている。過剰な咬合力を制御するために有効に利用していた。
 これらの理論に基づいた基本設計・構造設計の多数の実例提示が提示され、装着後20年以上経過のある予後のよい症例など豊富な臨床例の紹介があった。また、補綴治療に安易にインプラントが選択されてしまう最近の状況に関して疑問を投げかけていた。
 さらに講演では、若い歯科技工士の離職率の高さの問題に触れた。長時間労働や経済的理由のみではなく、技工士の多くが独立しラボ形態になったため、自分の制作した補綴物を装着した患者さんが喜ぶ姿を見る機会がなくなったこともやりがいを感じられなくなっている原因の一つとして指摘した。
 また、技工物の海外外注の問題点にも触れた。技工物の安全性に対する不安や安価な技工料により、日本の歯科技工、歯科医療が危機にさらされている点などを指摘し講演は終了した。  安藤昌廣県歯常務閉会の辞にて、午後3時53分終了した。

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