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台湾人はなぜ日本好きか

台北駐日経済文化代表処 馮寄台代表

台北駐日経済文化代表処の馮寄台代表が、日台交流について、本紙に寄稿した。

長年にわたる世論調査が示すように、我々台湾人が最も好きな国は日本である。私は日本に着任ししてから3年間、日本人の友人から、その理由が何なのかたびたび聞かれた。いくつかの角度から考えてみたい。
 1895年の下関条約により、中国、清朝は日本に台湾を割譲し、その後、日本による台湾の植民地統治は50年に及んだ。台湾人は日本の植民地時代には二等国民扱いされ、差別も受けていたが、当時の台湾はインフラ建設が整い、教育、公衆衛生などが普及し、社会秩序も安定していた。
 戦後、台湾は中華民国に返還されたが、大陸では、熾烈な国共内戦が始まり、台湾接収にやって来たのは、訓練が行き届かず、規律も乱れた部隊であった。これに対し、台湾人の鬱積は高まり民衆の抵抗も起こったが、武力で鎮圧され、数多くの台湾人エリートが犠牲となった。さらに大陸で毛沢東に敗れた蒋介石総統が200万人もの軍隊と公務員らを引き連れて台湾に撤退し、高圧的な統治を行うようになり、台湾は「白色テロ」の時代に入った。
 その時代の台湾人の日本に対する見方は、韓国人や大陸の中国人のそれとはかなり異質であった。戦後、韓国人は、日本帝国主義による35年間の統治を、中国人は8年間の中日戦争における日本軍の殺戮を忘れなかった。しかし、戦後の台湾の民衆は「帝国主義」と「白色テロ」を比べ、やむを得ず日本統治時代を相対的に評価し、一部の人は懐かしむようにさえなったのである。この世代の台湾人はすでに80歳を過ぎているが、彼らの日本に対する好感は少なからず次世代に影響を与え、さらには孫の代の台湾人の対日イメージにも影響を与えている。
 1960〜80年代に日本経済は飛躍的な急成長を遂げ、台湾経済のテークオフをももたらした。台湾の50〜60歳以上の私のような中高年世代は、日本との緊密な経済・貿易を通じての相互往来の経験があり、我々の多くは日本車を運転し、日本製のテレビを見るなどの生活体験がある。30〜40歳以下の世代は、任天堂のゲーム、宮崎駿のアニメなどと共に成長してきた。いまの10歳代、20歳代の学生らは、言うまでもなくAKB48に熱狂している。
 台湾人の日本に対する友好的な感情は、歴史、地理、経済、社会、文化等のさまざまな要素が重なり合っている。馬栄九総統は「日本統治時代の愛憎入り交じった歴史に向き合わなければならず、そうすることによって共に未来に進み、互いに支え合うことができる」と語っている。台日双方は、この類いまれな友情を大切にし、緊密で実のある友好関係をさらに強化していくべきである。

2011年11月26日 讀賣新聞 掲載
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